2012年7月11日水曜日

陸前高田にて

東日本大震災による陸前高田の惨状は
幾度となく耳にしていましたが、
実際に目にすると、言葉を失いました。

気仙沼でも感じたことですが、
それ以上に、何もない空間が不自然に広い。
人の気配が、ない。

陸前高田は、ここが本当にまちだった、
ということが僕には想像しがたい状況でした。

廃墟と化した建物がいくつか残るほかは、
海岸線から山のふもとまで見渡せます。

それだけではなく、
異様なまでの広さを感じたので、
なぜだろうと周囲を見渡して気づいたのは、
主要な道路をのぞいては電柱すらない、
ということです。

普段空が広く感じられるような場所でも、
電柱や電線が実は視界の片隅に入っている
ということが多いと思うのですが、
その電柱や電線すらない空間があるのです。

想像力や共感力の乏しい僕は、
やはり亡くなった方やご家族の気持ちは、
とうてい想像できないのですが、
通りすがりの僕でさえも、
震災から約1年3ヶ月後の
陸前高田のいまを目にすると、
お腹の奥の方に、
なにかこみ上げてくるものがありました。

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